信号の流れを把握することが重要 - [ TIPS ]

信号の流れを把握することが重要

DTMはじめ音楽機材を扱う上で重要なのは、信号の流れを把握すること。

流れが把握できていれば、「音が出ない」などのトラブルに遭遇した際、すばやく原因を特定することができます。また、環境が変わった場合もそのシステムを理解することができます。

ハードウェア音楽機材の場合、信号の流れはあらかじめ用意された回路やプログラムによりますが、これらは仕様書の後半にある「ブロックダイアグラム」を見ることで把握することができます。エンジニアを志望する人にとっては必須の知識と言って良いと思いますが、そうでない人はこんな感じで流れているんだ、というイメージがあれば良いと思います。


▲YAMAHA MG12/4FX チャンネル入力部のブロックダイアグラム

一方、音楽ソフトの場合はハードウェアによる制約はほとんどありませんから、内部でのルーティングの自由度は高いです。では、音楽ソフトの基礎をかためていきましょう。



音楽ソフトの主な画面


多くの音楽ソフトでは、マイクなどから入力した音声信号やMIDIなどの信号を個別に扱う箇所のことを「トラック」と呼び、これらの信号に対して、音量やタイミングをはじめとする様々な調整を画面上で行える仕組みになっています。これらの調整は、主に以下2つの画面をベースに進めていきます。


▲ 「編集画面(トラック・オーバー・ビュー)」

「編集画面」
時間軸(小節・分など)をベースに、音楽ソフト内に取り込まれた音声が波形で表示されます。波形を移動することで、発音のタイミング調整を行ったり、また、楽曲の全体を見ながら作曲・アレンジをなど進めていく主要画面でもあります。この画面の特徴は、トラックが縦に並び、横軸は時間を示している点です。

▲「MIX画面」

「MIX画面」
MIX画面は、ハードウェアのミキサー卓のようにトラックがずらりと横に並び、主に各トラックごとの音量・定位(PAN:左右の位置関係)、エフェクトなどの各種調整を行います。各トラックにどういった効果を与えているかを一覧できる、MIX作業を行う上で主要な画面です。この画面の特徴は、1つのトラックに関わるパラメーターが縦に並び、それらが横に並んでいる点です。



トラックの種類


扱う信号によって、トラックはいくつかの種類に分類されます。

「オーディオトラック」
オーディオ・インターフェイスに接続された外部マイクやエレキギター・シンセサイザーなどを入力して、音声を録音するトラックです。音声全般を扱うトラックなので、すでにパソコン上にあるオーディオ・ファイル(WAV・AIFなど)を扱う際もこのトラックで扱います。

また、マイクやギターなど1つの信号のみを扱う場合は「モノラル」、左右(L,R)での出力が可能な電子ピアノやシンセサイザーなどを入力する際は、「ステレオ」のトラックで扱うのが一般的です。

録音もしくはインポート(オーディオ・ファイルを取り込むこと)を行うと、オーディオトラックに波形が現れます。波形は自由にコピーや移動ができます。

▲上段はモノラル・トラック、下段はステレオ・トラック



「MIDIトラック」
MIDIを扱うトラックです。MIDIキーボードなどの外部音楽機材から演奏を記録したり、ペン・ツールなどを使用して演奏を記録することができるトラックです。注意すべき点は、記録しているのは「どのタイミングで演奏するか」などの演奏情報のみで、このトラックから直接音声を出すことはできません。

▲編集画面上のMIDIトラック

なお、MIDIの編集には、専用の画面やツールが用意されているソフトウェアも多い。

▲Pro Toolsに用意されている各種MIDI編集画面




「AUX(オグジュアリー)トラック」
AUXトラックは、外部音声や内部の音声信号を扱うためのトラックです。オーディオトラックとは異なり、このトラックに録音をする機能はありませんが、幅広い用途に対応します。

応用的な使用方法が多くなるので、最初のうちはあまり使用する機会が少ないかもしれません。一部使用例を下記しますが、初心者の方はわからなくても問題ありません。

例1)
各トラックのアウトプットを内部バスを利用してAUXトラックに送り、複数パートをまとめた「グループ」を作成する。これにより複数のトラックを1つのフェーダーで操作したり、これらのトラックにまとめてエフェクトをかけたりすることが可能になります。

▲AUXトラックを利用したグルーピングの例

例2)
主に空間系のエフェクトで使用する「センド・リターン」でのエフェクトの利用ができます。具体的には、各トラックのセンド・アウトを内部バスを利用してAUXトラックに送り、AUXトラックにインサートでエフェクトを差します。各トラックのセンド量を調整することで、複数トラックにエフェクトを利用することができます。

▲センド・リターンによるエフェクトの使用例



「Masterトラック」
Masterトラックは、すべてのオーディオ信号をまとめて出力するトラックです。使用・不使用は任意で選択できます。


下図は、トラックの信号の流れを示したイメージ図です。ご参考に。




→Pro Toolsでヴォーカルを録音する


→Pro Tools のラインナップと価格比較




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